LibertyCity(taro-is’s blog)

プロデューサー業の傍らで(あるいはそうでないところで)思ったことを書き綴るブログです

ORESAMAに教えてもらった「世界の変え方」

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誕生日を機に

一昨日、四十うん歳の誕生日を迎えたのをきっかけに、「この一年ってどんな感じだったっけか」と思って色々振り返ってみたら、それは思いがけず「ORESAMAに背中を押された一年」だったと分かったので、それをこのブログでの初投稿にしたいと思います。

どん底にいた一年前の自分

思えばちょうど一年ほど前、2017年の4月〜6月あたりというのは、端的に言って自分にとっては「最悪」の時期でした。

仕事の体制が変わり、自分のポジションが変わり、その他色んなことが変わり。

クライアントの未来やメディアの未来を考える仕事をしているのに、自分の置かれている状況が足かせになってしまい、あまり明るい未来を描けない、そんな状況だった気がします。

それでも自分のやれることは懸命にやっていたけれど、閉塞感は拭いきれず、自分の中の淀んだ何かはいつもドロドロとまとわりついている感じ。

 このまま今の会社にいて正しいと思うことが本当にできるのか、そう言うとカッコよく聞こえてしまうかも知れないけど、もっと漠然としたモヤモヤした状況だったと思います。

「世界を変えたい」だと・・・

そんな時、夜中にたまたま見たのが「アリスと蔵六」というアニメ。

アリスと蔵六 Blu-ray Box 1 (特装限定版)

原作も読んでいないし、事前の評判もチェックしていなかったから、普通は見ずに終わる流れだったはずだけど、REGZAのおすすめ録画で入っていたから土日に3話ほどまとめて見ていたところ、

鏡よ鏡、

私、世界を変えたいの

こんなOP曲の歌詞がヤケに耳につきました。

アニメのストーリーとどこまで合っているのかもその時はよく分からなかったけど、とにかくこのフレーズはしばらく耳から離れませんでした。

その後気になってこの曲を演奏している「ORESAMA」のことを検索してみると、

  • ぽん(vo, 作詞)ちゃんと小島英也(g, prg, 作編曲)くんの二人ユニット
  • 一度アルバムリリースした後、色々あって「ワンダードライブ」で再デビュー

という情報が分かりました。

「再デビュー」。この言葉って音楽を仕事としてやってる人にとってはすごく重いんですよね。

自分もかつてフリーで仕事をしていた時は音楽活動もやっていて、メジャー/インディーズのレコード会社と関わっていたし、ORESAMAと同じ様に一度デビューしたけどその後色々あって再出発した人、そして音楽を辞めてしまった人も知ってます。

だからこの「ワンダードライブ」が出た前後のぽんちゃんのブログ記事なんかを読むと、本当の他人事に思えませんでした。

note.mu

この記事で、ぽんちゃんは

わたしは、わたしの世界を変えたい。 

と言っています。

「世界を変えたい」とかデカいこと言ってるよなと思ってたけど、世界って外の世界という意味だけでなく、自分の世界を変えるっていう意味も含めて言ってるのか。。。
それで「鏡よ鏡」か。なるほどなるほど。

とにかく、恐らくまだ20代であろう彼女が、色々と大変な時期を経てこんなカッコいいことを言っているのに、会社の体制とか細かいことを理由にローになってるのも馬鹿らしいよなぁ、と思ったわけです。 

いつの時代も素敵な歌を歌うアーティストは一杯いますが、この時の自分には、ORESAMAの、ぽんちゃんの「世界を変えたい」はとても重く響きました。

で、今見直したら、「ワンダードライブ」が発売されたのは去年の5月24日でした。

きっと去年の誕生日に、直前に出たこの曲と上の記事を読んだから刺さったというのもあるんだろうな。。。

この後、はてなの面談を受けたのが、この一週間後の5月31日。

そして、約1年が経った今、自分ははてなのメンバーとしてこれを書いています。

色んなきっかけやめぐり合わせが重なって行き着いたこの結果だけど、あの時背中を押してくれた大きな一つが、ぽんちゃんの「世界を変えたい」という言葉だったことは間違いないですね。

ORESAMAのライブで感じた「ホーム」

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その後ORESAMAのライブはイベントを含め3回ほど見に行き、すっかりファンになってしまったわけですが、一番最近参加したのは4月15日(日)、再デビューアルバム記念の恵比寿LIQUIDROOMでのステージでした。

整理番号は300番台で、キャパ1,000人弱のハコとしてはまあ前の方、普段ならこういうオールスタンディングのライブではできるだけ前に押しかけていくのだけど、体力を使いたくない、というやんちゃな思いもあってステージサイドの手すりがある一段高いスペースを運良く確保。

ライブ直前の会場を見渡すと、去年の渋谷O-WESTやWWW Xでのライブがキャパ500人規模だったのと比較すると、明らかに人口密度が違う。

「景色が変わっていく」ってこういうことを言うんでしょうね。

そして開演。

サイン入りのポストカードが欲しくてニューアルバムは聞かずに臨んだこのライブだったけど、見たのがいつもより高い位置だったからか、ちょっとだけ冷静に新旧織り交ぜた選曲を楽しむ自分。

端的にいうとオーガニックさとにビートの幅が増して、とても良いライブだったのだけど、音楽について書き出すとまあキリがないので今回は端折らせてもらい、ライブレポートは

realsound.jp

こういう記事とか参考にどうぞ。 

「ホーム」を作りたい

でも、書いておきたいところがちょっとあります。

とにかく音楽も、空気感も、MCも、「ここにいていいんだな」という安心と、「ここからどこかに向かおうとしている」ワクワク感を感じたライブだったのだけど、

このライブでぽんちゃんがMCで

「いつでもORESAMAのライブをホームだと思って来てくれると嬉しい」

「私たちはそれぞれ生活があって、私の知らないあなたの苦しみ悲しみがあって。(中略)それを一瞬でも忘れられるような場所を作っていきたいです。(中略)さみしくなったら、遊びたくなったらここへ来て。いつでもこのホームで、あなたを待っています」(こちらは前述のライブレポートORESAMAのライブが生み出す“豊かな包容力” リキッドルームワンマンを見て - Real Sound|リアルサウンドからの引用です) 

という感じで、ものスゴく「ホーム」という言葉を意識した発言をしていたところ。

このMCにはホントにビックリしたというか、安心したというか、こういう考え方は間違ってないんだよな、と励まされた気になりました。

というのも、この数ヶ月というもの、自分ははてなでみんなにとっての「ホーム」と感じてくれる場所を提供したいんじゃないか、と考えてきていたからです。

なんだろう、このシンクロ感。いや時代の流れなんですかね。。。

最後に 

再び「ワンダードライブ」から

誰かの夢なんかじゃない この道は

そう、誰かの夢を叶えてあげることより大事なことってやっぱりありますよね。

そんなわけで、自分も新しいこの道を「世界を変えたい」と思って歩き出しています。

まあとにかく、よかったらついて来てみてください。

きっとちょっとずつでも何かを感じてもらえるはずなので。

 


ORESAMA / ワンダードライブ -MUSIC VIDEO- (TVアニメ『アリスと蔵六』OPテーマ)

おまけ

以下は目についたORESAMAのインタビューなどです。

興味のある方はぜひ!

kai-you.net 

www.cinra.net

realsound.jp

realsound.jp

 

では今後ともよろしくお願いします!